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マンションの間取りを選ぶための、図面の縮尺の合わせ方と、家具のレイアウト方法

プランを選ぶために 現状の家具を配置する

マンションの販売されているプランについては、同じ部屋でもいくつか別のレイアウトプランを選ぶことができるものもあります。どのプランがいいかは、家族構成や家族の暮らし方、持っている家具や物の量によって異なります。マンションのプランには家具が配置されている図面もありますが、実際自分たちがどのような家具を置きたいか、どのような暮らし方を希望しているかを考えたうえで、家具のレイアウトを早めに検討することが重要です。

たとえば、持ち物の量が多い方は、自分の今持っている物がどの場所に収まりそうか、現状の住まいを見ながら物の置き場所を考えてみましょう。選んだ住居に合わせ、物の量を調整するのも一つの方法ですが、手放すのが難しいものもあります。また、一度部屋に入れてしまうと、引っ越しの段ボールに入れたままになってしまう可能性もあります。もし手放すのであれば、どの程度物の量を減らせばいいか目安を立て、できるだけ引っ越し前に減らすようにしましょう。

収納が足りているかどうか確認するには、収納の幅で比較すると分かりやすいです。たとえば、クローゼットなどの服の収納量については、まず今の住まいにあるクローゼット(服を掛けて収納している部分)の幅を測ります。そして、新しい住まいのクローゼットの幅と比較すると、今と比べて多いか少ないかが分かります。また、キッチンの収納では、今の食器棚の幅と新しいマンションに置ける食器棚の幅を比較してみましょう。

もちろん高さ方向の検討も必要ですが、高い所の収納は取り出しがしづらいので、普段使うものを置くには使い勝手がよくありません。ですので、服や食器棚については、幅を検討するとだいたいの目安が分かります。本の収納については、本棚の棚の数と幅の両方で検討しましょう。今ある家具をそのまま置くのであれば、単に収納の幅だけで検討されれば大丈夫です。新たに家具を置く場合は、今ある本の幅と本を置くときに必要な高さを調べます。次に本棚の高さと棚の枚数を確認し、今ある本をその家具の中にどのくらい入れることができるか確認します。これらを計画することで、おおよその本棚の容量を確認することができます。

家具の配置するときに便利な道具 三角スケール

1/50や1/100、1/600、1/700などいくつかの縮尺で描かれた図形の本来の大きさを測ることができるものさしです。用途に合わせた縮尺のものを使いますが、インテリアの図面の場合は、1/50、1/60、1/70などが使われます。形状が三角柱になっていることから三角スケールと呼ばれています。家具の配置の検討には1/50がサイズとして見やすいので、おすすめします。ご自身で家具の配置などを検討されたい場合は、1/50の目盛りがある三角スケールを準備してください。三角スケールがない場合は一般的なものさしで代用できます。その場合は、ものさしの1mmを50 mmの目盛りとして計算をしながら使います。いちいち計算するのが面倒であれば、やはり三角スケールがあると便利です。

図面の縮尺の合わせ方

マンションの販売会社から渡された部屋の図面を見てください。もともとの図面の縮尺が分かっていて、その縮尺のものさしがあればそのまま使うこともできますが、1/50のサイズが家具の検討には向いています。その場合の図面の縮尺の合わせ方をお伝えします。

三角スケールの1/50の目盛りで、マンションの部屋図面の横に書かれている、寸法線の長さを測ります。たとえば、こちらの図1であれば、寸法線の数字が「4,550」と書かれている部分の長さを測ります。

写真の三角スケールの縮尺は1/500ですが、10倍して1/50として使うことができます。目盛りを見ると3240 mmです。この場合、4550(書かれている寸法)/3240(1/50の目盛りで測った寸法)=1.40…… のように割ります。この結果から、おおよそ1.4倍に拡大コピーをすれば、1/50の縮尺の図面になるということが分かります。

念のためにコピーができたら、1/50の三角スケールでもう一度同じ部分を測って、スケールの目盛りと数字が合っているか確認しましょう。「4,550」の寸法を測って、4550 mmの目盛りに合っていれば正解です。

この図面を使い、家具や収納を描いてレイアウトを考えてみましょう。今持っている家具を配置するのであれば実際の寸法を測り、三角スケールを使って図面の中に描き込みます。新規で購入する家具なら、その家具のサイズを三角スケールを使って図面に描希望の家具が置けそうか確認してみましょう。

本文は、『マンションのオプション会が分かる本』から抜粋してご紹介しています。このほか、家具を配置するときのチェック項目やオプションの選び方やポイントを本書では紹介しています。

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