分かりやすい表現のポイント

こんにちは、中西です。

私は、専門学校で、インテリアコーディネイトのプレゼンテーションの授業を受けもっています。授業は朝9時20分から夕方の4時40分まで、1日90分の授業を4回行い、半年で合計15回ありかす。マンションなどの住宅の課題をだし、部屋や家のコーディネートを考えてもらっています。

その授業の中で、コンセプトを考えてもらいます。自分の考えを言語で表現するのが苦手な人や慣れていない人も多いです。私自身もそうでしたが、何かを説明するときに図や絵を描きながら説明したい方で、言葉だけで説明するのはとても苦手でした。

子供の頃は自分の心の中に浮かんで言った言葉をそのまま話すということをしていました。それでいいと思っていたのですが、だんだんとそれでは駄目なのだと言うことに気づいてきました。「わかりやすい表現の技術」藤沢晃治著は、そのような自分が子供の頃にもっと知りたかった、話し方や情報の整理について書かれていた本です。この本はaudibleで最初聞いて、面白いと思ったので本を購入して読んでみました。

この本で分かりやすいということは、情報が後で取り出すことができるように脳内で整理されていることだと書かれています。そのように脳内で定着してもらうためには、出す情報をうまく料理して伝える必要があります。

では、どのように料理するといいのでしょうか。いくつものポイントが本章では紹介されていましたが、その中で私が生徒に教えていることと重なる部分をお伝えしたいと思います。

ポイントは、情報の質や形どう整える、そしてそれを表現することです。ポイントを3つに絞ってみました。

情報を構造化する

コンセプトを生徒さんに考えてもらうときに、図のようなツリー型の枠に書き込んでもらうようにしています。慣れが必要なのですが、ツリー型で書き込むことによって、その情報の重要性や優先順位、関係性を整理することができます。

この本では、情報の構造化と表現されていましたが、情報を大項目、中項目、小項目に分けることの大切さが書かれています。言いたいことはいろいろあるのだけど、何を伝えたいのか分からないときには、これを使って整理ように話しています。ツリー型にはめ込むことができれば、そのまま話しても、聞き手も分かりやすい順番になります。

情報の全体像を見せる

分かりにくいなと思う文章は、一体何について話しているかということが分からなくなるもの、先ほど話している内容と後の文章が繋がらない、前後関係が分からなくなる文章になっています。今何の話をしているのか、これからどういう話をして行くのか聞き手や読み手に全体像を見せながら進めていくことが必要です。

書き手自身は、自分で分かっている当たり前のことがあれば、表現として言葉を飛ばしてしまっているようです。これはどういうことなの?と聞くと、説明してくれるので、それも文章の中に入れてねと話しをします。全体地図を見せながら、ここに行こうとしている、そして今ここにいるという現在地を確認させるような組み立てが必要だと感じます。

情報の重要度に合わせて見せる

そしてそれらの情報を、最終的にはプレゼンテーションボードに表現してもらうのですが、その際にレイアウトがとても大事になってきます。先ほどの大項目についてはフォントを大きくしてその他の情報と区別をできるようにしたり、最初に目に入るようにしたりする工夫も必要です。重要な情報がどれなのか、サイズや色を変えながら情報を視覚的に整理してみせます。それ以外にも、情報の配置や、余白の使い方で、見やすさや理解しやすさが変わります。

最後に、この本の中で私がとても好きな表現を紹介します。それは「因数分解」という言葉です。私は、数学の因数分解がとても好きでした。共通項でくくり、数字を単純化して行く作業がとても面白かったです。分かりやすい表現には、因数分解も有効です。情報を共通項で隔離単純化することで、受け取り手の情報への理解えつなげることができます。

この本は、自分が発信する情報やこれから発信して行く時に役に立つ内容なので、時々見返しながら分かりにくい表現になっていないかを確認して行きたいなと思います。この本の巻末には分かりやすい表現のルールのチェックポイントもまとめられているので、確認のときに使えそうです。分かりやすい表現に悩んでいる人にはおすすめです。

「わかりやすい表現の技術」藤沢晃治著

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それでは、良い週末をお過ごしください。