マンションオプション会とは?
マンションオプション会とは、新築マンションを購入後、間取りの変更や標準仕様以外の設備や内装を選ぶことができる相談会です。標準としてついているものもあれば、追加費用を支払いカスタマイズできるものがあります。間取りの変更や配線の移動など、できることや施工範囲、自由度はマンションの販売会社によって異なります。それぞれ決めないといけない期日があり、その期日までに申し込みをします。マンションオプション会には、主に「建築オプション」と「インテリアオプション」の2種類の相談会があります。まずは「建築オプション」と「インテリアオプション」の内容について、簡単にご説明します。
建築オプション
まず、建築オプションは、マンション建設中に同時に施工されるオプションです。建築オプションについては、購入されるマンションによって呼び名が異なる場合があります。ここでは、間取りの変更や内装の変更、水回り設備のアップグレードなどが可能です。標準仕様として差額料金がかからずに無償で選べるものと、有償のものがあります。個別に担当のインテリアコーディネーターが付くこともありますが、有償でマンション販売会社から専任のインテリアコーディネーターを付けることもできます。また少数派ではありますが、個人的にインテリアコーディネーターに依頼して、建築オプション会から同行し、間取りや照明などの提案をしてもらう人もいます。個人的にインテリアコーディネーターを依頼することのメリットは、今の住まいを確認してもらいつつ、全体を通してトータルな提案やアドバイスを受けられることです。
建築オプションは、マンションの工事中に施工するため申し込みに期限があります。この時期を逃すと施工が難しいものや、あとからの施工が大変なものもあるので、慎重に検討することをおすすめします。それぞれのオプションの詳細については第2章で詳しくお伝えします。
インテリアオプション
一方、インテリアオプションは、有償のオプションで、主にマンションの引き渡し後に施工されるものです。壁紙の変更、エアコンの設置、照明やカーテン、洗濯機上の収納棚の設置などがこれに該当します。
インテリアオプション会は、引き渡しの約6か月前に開催されます。オプション会では、それぞれ専門のアドバイザーが付き、各オプションの詳細や費用、メリット・デメリットを説明してくれます。たとえば、造作家具は造作家具の担当者、バルコニータイルはバルコニータイル専用の担当者から説明を受けます。別々の担当者が付くのですが、全体を通してアドバイスはもらえないのでご自身で判断していく必要があります。実物サンプルが展示されているものもありますが、小さなサンプルしかないものもあります。大きな面積で確認したい場合は、商品メーカーのショールームに行くと見ることができます。検討商品によっては見積もりがその日ではなく後日連絡される場合もあります。期日があり、その場で決めなくてはいけないというものではありません。
オプション会では、自分の好みやライフスタイルに合わせてカスタマイズすることができます。ただし、いろいろ選んでいくと価格が高くなるため、優先順位を付けて選ぶことが重要になってきます。オプション会に参加する際の事前準備については、第3章で詳しくご紹介しています。どのようなオプションがあるのかを知り、オプション会で注文することのメリットとデメリットを調べ、どれが自分たち家族にとって必要かを考えるヒントをお伝えしています。
マンション契約から引き渡しまでの流れ
マンション契約から引き渡しまでの流れは、下記のようになります。
不動産売買契約
建築オプション会
建築オプションの申し込み
不動産売買契約変更
建築オプション工事
インテリアオプション会
インテリアオプションの申し込み
内覧会
引き渡し
インテリアオプションの工事
インテリアオプション工事の確認
『マンションのオプション会が分かる本』を書きました。
初めてのマンションの購入だと、オプション会って何? というところから始まるのではないでしょうか。この本は、マンション購入初心者の方が、マンションのオプション会についての概要を理解し、効率良く満足のいく選択ができるような情報を、インテリアコーディネーターの視点でお伝えしています。